現地スタッフより
ウィーン 2016年
ウィーン2016年は、下記のように、祝賀周年の目白押しの年となりまして、
「皇帝と現代(インペリアル&コンテンポラリー)」と題して、様々な祈念行事が行われます。
・ハプスブルク帝国終焉100周年
シェーンブルン宮殿、宮廷家具博物館、ニーダーヴァイデン宮殿で展示会が予定されています
・ベルベデーレ宮殿300周年
・ウィーン・プラーター公園250周年
・美術史博物館創立125周年
・ミュージアムクウォーターMQ15周年
フランツヨーゼフ皇帝は68年間にわたり、ドナウ帝国を統制していました。彼は、崩壊する時代の最後の皇帝権力者でした。
1916年、老齢化した帝国はシェーンブルンにて滅亡しました。2016年は帝国の100回忌ということになります。
この過去100年の間に、ウィーンは、絢爛たる帝国首都から、モダンな現代芸術の中心地へと大きな変化を遂げました。
ホフブルクとシェーンブルン宮殿はその権力の中心地でした。
シェーンブルンでは1830年にフランツ・ヨーゼフ皇帝が誕生、シェーンブルンとホフブルクにおいて、彼は1848年以降統治し、1916年この宮殿で死去しました。
100回忌の機会に、2016年3月16日から11月27日までシェーンブルン宮殿、宮廷馬車博物館、宮廷家具博物館、および、
ニーダーヴァイデン宮殿(ニーダーオーストリア州)にて、皇帝の生涯と、特にウィーンリンク通りの建築を指示した活動などに関する展覧会が催されます。
オーストリア国立図書館では、「永遠の皇帝」という展覧会が4月8日から10月30日まで開催され、ハプスブルク帝国の数多くの写真と絵が展示されます。
2016年はその他にもインペリアルな施設と人物に焦点が当てられます。
ベルベデーレ下宮は、300歳の誕生日を祝い、その建立者である、サヴォイのオイゲン公は、280年前に逝去しました。
美術史博物館では、創立125周年を迎え、「祝祭典」と題して2016年3月8日から9月18日まで特別展が行われます。
ウィーン・プラーター公園は、250年前に皇帝フランツ・ヨーゼフ2世により、公共の人々に開放されました。
当時は皇帝の狩場でしたが、今日では、ウィーンで最も大きいレジャー保養区域となっています。
ウィーン・ミュージアムでは、2016年3月10日から8月21日までプラーターの歴史に関する展覧会が行われます。
今日のウィーンを独特なものにしているのは、インペリアルとモダンの結合にあります。
もっとも良い例は、ミュージアムクオーター・ウィーン(MQ)です。
昔は皇帝のバロック式馬舎として建てられ、現在では最も大きなモダンなカルチャーエリアとなっています。
2016年にMQは15周年を迎えます。
クンストハレ・ウィーンとムモク(近大芸術博物館ルードヴィッヒ・ウィーン財団)では、高水準の現代美術の数々が展示されます。
クンストハウスウィーンは2016年25周年を迎え、写真芸術を中心に展覧会が行われます。
オイゲン公の冬のバロック宮殿、美術史博物館、ベルベデーレ宮殿では、常にコンテンポラリー芸術が展示されています。
2016年にはウィーン・デザイン週間第10回が開催されます。
博物館でのデザインといえば、応用美術博物館MAK、王宮家具博物館、アウガルテン磁器博物館およびMQ内のデザインフォールムで鑑賞することができます。
ウィーンは、インペリアルとモダンの結合、すなわち古き王宮時代の遺産と、新しい現代芸術とが融合した、独特な美しさを保った街といえます。
皆様も是非、2016年にウィーンへお越しください。